笠石 

笠石は、和歌山県かつらぎ町の国史跡三谷坂にある埋込式の笠塔婆である。
塔身高は112cmで、塔身幅は15cm、笠幅は65cmである。
丹生酒殿神社から約1km南に立つ石造物である。
弘法大師空海が高野山に登る途中に、かぶっていた笠が雨引山(あめびきやま)から、風に飛ばされてこの石にかかったという伝承が残る。
笠塔婆に分類できるが、塔身の上端を尖らせて笠を突きやぶり、笠の上の宝珠は造らず塔身の上端をその代用とする、特異な形態である。
この形態は、木製卒塔婆の名残とされており、大変貴重である。
塔身上部には、蓮弁に座す像高14cmの阿弥陀如来坐像を半肉彫する。南北朝時代に作られたと推定されている。
三谷坂は、平成28年(2016年)10月「紀伊山地の霊場と参詣道」に高野参詣道として、世界遺産に登録された。
JR和歌山線妙寺駅下車、徒歩45分。



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