榧蒔石

榧蒔石は、和歌山県九度山町の町石道近くにある。
157町石に沿って、左の道を少し登ったところにある。
弘法大師が、町石道を通り高野山まで登る途中、当時の山崎の集落の貧しさを見かね、この石の上から榧(かや)の種をまいた。
榧の木はアクが強く、虫に食われることもなく、成長に大変時間がかかることから、歪みも少なく木材として大変優れており、現在でも碁盤の材料や住宅の柱材に使われている。
また、実は油分を多く含み、食用としても、搾って燃料としても使える。
山崎の地は、この榧のおかげで大いに栄えたと伝えられている。
弘法大師が榧の実を必要とした理由は、灯明に使う油に菜種油を使うと、高野山では凍ることがあり、榧の実から搾った油を使うと、厳しい冬でも凍ることなく灯火を保つことが出来るからだといわれている。
元来、榧蒔石は現在より大きなものであったが、昭和の初めごろ作業道を作るために一部が取り除かれた。



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