久米寺

久米寺は、奈良県橿原市久米町にある真言宗御室派の別格本山である。
霊禅山(れいぜんざん)東塔院と号する。
寺伝によると、聖徳太子の弟が眼病を患ったとき、ここで薬師如来に祈ったところ眼病が平癒し、自ら来目皇子(くめのみこ)と称して寺を創ったという。
また扶桑略記、今昔物語集では、久米仙人の創建と伝えている。
吉野龍門寺で修行して飛行術を得た久米仙人は、吉野川で洗濯している女性のふくらはぎに見とれて空から墜落し、神通力を失った。
その後、高市郡に都を造営する際、神通力を取り戻し、東大寺建立の際に諸国の材木を飛行させて運び、その功績で免田30町を賜り、久米寺を創建したという。
弘法大師空海が久米寺の東塔で大日経を感得し、それが唐に渡る契機になったといわれている。
空海は帰国後ここで大日経の講讃(こうさん)をしたので、真言宗発祥の聖地とされる。
境内には、大塔礎石、多宝塔、本堂、大師堂、観音堂、七重石塔、久米仙人像、虫塚、日本民謡愛好之碑などがある。
多宝塔は、江戸時代前期に京都仁和寺から移築されたもので、国の重要文化財となっている。
本堂には、丈六の本尊薬師如来坐像、日光、月光菩薩像、十二神将像、久米仙人像などが安置されている。
5月3日には、二十五菩薩練供養大会式(ねりくようだいえしき)が行われる。
檀信徒が菩薩面を着けて本堂に赴き、来迎の模様を再現するもので、「久米レンゾ」と呼ばれる。
近鉄南大阪線橿原神宮駅下車、徒歩5分。門前に参拝者用の駐車場がある。


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