志賀直哉旧居

志賀直哉旧居は、奈良県高畑町にある白樺派の作家志賀直哉の旧邸宅である。
現在は、国の登録有形文化財で、学校法人奈良学園セミナーハウスとして、一般公開されている。
1925年、志賀直哉は京都山科から奈良の幸町の借家に住居を移した。
彼が奈良への引っ越しを決めたのは、かねてからのあこがれであった奈良の古い文化財や自然の中で、創作を進めたいとの希望からである。
1928年にこの邸宅を自ら設計して建て、1929年から1938年まで住んだ。
春日山の原始林や飛火野の芝生を望める周囲の環境の良さもあり、武者小路実篤や梅原龍三郎など多くの人々がここを訪れ、志賀邸は文化人のサロンのようになり、文化活動の核となった。
1階には、洋風の食堂やサンルーム、数寄屋造りの居間があり、2階には書斎や客間などがあり、周囲も落ち着いた庭が取り囲んでいる。
志賀直哉は、この家で大作「暗夜行路」や「晩秋」「邦子」などの作品を執筆した。
この辺りは、中世から春日大社の社家の邸宅が並んでいたところで、現在も閑静な住宅街である。
周辺には、サロン風の喫茶などもあり、散策時に気軽に立ち寄れる。
近鉄奈良駅、JR奈良駅から市内循環バスで「破石町」バス停下車、徒歩5分。
周辺には、公営駐車場や私営駐車場がある。



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