長寶寺

王舎山長生院長寶寺は、大阪市平野区平野本町にある高野山真言宗の寺院である。
開基は、桓武天皇の妃で坂上田村麻呂の娘春子で、桓武天皇亡きあと慈心尼となり、大同年間(806-809)に尼寺の本寺を建て、天皇の冥福を祈った。
本尊の十一面観音像は、坂上田村麻呂の守護仏で、春日作と伝わる。
のちに後醍醐天皇が、吉野に皇居を移す時、当寺を仮皇居として、「王舎山」の山号が授与された。
寺の堂宇は、元弘の乱(1331年)、建武元和の兵火で焼失し、現在の本堂は天保年間(1830-44)に再建されたものである。
寺宝の絹本着色「仏涅槃図」、京都東山金光寺の鐘であった「銅鐘」は、ともに国の重要文化財に指定され、大阪市立美術館に寄託されている。
毎年5月18日には秘仏の十一面観音像、閻魔大王木像が開帳され、「えんま王の御判」を押捺する法会がある。
杭全神社との由縁から、毎年7月14日の夏祭りには、「みこし渡御」の神事が行われている。
JR大和路線平野駅から徒歩5分。(Y.N)



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