相ノ浦丹生神社

相ノ浦丹生神社は、和歌山県高野町相之浦字堂垣内にある。
主祭神は、丹生都比売命(にうつひめのみこと)で、高野御子神(たかのみこのかみ)、大地主之神(おおとこぬしのかみ)、大鞆和気命(おおともわけのみこと)を配祀している。
勧請年月日は、不詳であるが、紀伊続風土記の相浦村の項には丹生高野明神社として、次のように記されている。
  丹生高野明神社  境内周百九十間
    本社 方四尺二扉
    末社 八幡宮 住吉社、太神社 春日社
   村中にあり一村の氏神なり
また相浦村の説明では、次のように記されている。
 久木村の寅卯の方一里十三町餘山中にあり
 高野山大門の亥の方六十五町にあたる
 當村 大瀧村と久木村との間にあるを以て相ノ浦と名つく
 相は間(あひ)なり 浦は廣みをいう義なり
 海邊の浦も廣みの義なり 古語は山海の隔なく用ひ来れり

明治6年(1873)4月に村社となり、明治40年(1907)大滝村社の丹生神社を合祀した。
南海電鉄高野線高野山駅から、バスで霊宝館前下車、徒歩3時間。

丹生神社のトガサワラ

境内には、トガサワラの木があり、平成27年1月15日に和歌山県の天然記念物に指定されている。
トガサワラは、マツ科トガサワラ属に分類される常緑針葉樹で、日本にしか生育しない日本固有種である。
名前の由来は、葉がツガ(トガ)に似て、材質がサワラに似ているためだといわれる。
学名(Pseudotsuga japonica)には、Pseudotsuga 「偽のツガ」と名付けられている。
現在、紀伊半島(和歌山県、奈良県、三重県)中南部と高知県東南部の魚梁瀬(やなせ)地方の、
標高400~800mの尾根筋や急峻な斜面の日当たりの良い限られたところだけに分布、生育している。
環境省レッドデータブックでは絶滅危惧Ⅱ類(VU)に分類され、個体数は全国で1,000本程度と少なく、「生きた化石植物」ともいわれる。
当地のトガサワラは、幹周5.23m、樹高約35m、樹冠は東西、南北とも8mの大木である。
花は4月に咲き、10月には卵形で長さ4~6cmの成熟した球果が下向きつく。
三重県熊野市の大又国有林に幹周6.05mのトガサワラがあり、それに次ぐ大きさといわれていたが、平成時代の台風で三重県のトガサワラが倒壊した.。
奈良県吉野村川上村では「三ノ公川トガサワラ原始林」が天然記念物に指定されている。


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