天野山金剛寺

天野山金剛寺は、大阪府河内長野市にある真言宗御室派大本山の寺院である。
寺伝では、天平年間(729-749)に、聖武天皇の勅願により、行基菩薩が開創し、のち弘法大師が密教修行をした地と伝えられている。
その後寺は衰微したが、後白河法皇の勅願により、1170年代に高野山の阿観上人が復興した。
後白河法皇の妹八条女院は、密教の信仰が厚く、阿観上人に帰依し、真如親王筆の弘法大師像を寺域内の御影堂に安置し、
一切の行事を高野山と同様にして、女性が弘法大師と御縁を結ぶ霊場とした。
また八条女院の侍女姉妹も出家して、浄覚、覚阿として寺務を行い、女人高野として栄えた。
南北朝時代初期から南朝方の勅願所となり、1354年から1359年までは、後村上天皇の行在所となり、天野行宮と呼ばれた。
境内には、光厳、光明、崇光の三上皇が使用された「北朝三上皇御座所」がある。
承安年間(1171-1175)造営の金堂内には、本尊の木造大日如来像、脇侍の木造降三世明王坐像、木造不動明王坐像が祀られている。
広い境内は、国の史跡に指定され、長い歴史を物語る諸堂が建ち並び、周囲の自然豊かなみどりは大阪みどりの百選にも選ばれている。
南海高野線河内長野駅からバス「金剛寺前」下車すぐ。参拝者用の有料駐車場がある。



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