阿弥陀仏名号の碑(仏号板碑)は、和歌山県高野山奥の院にある。
奥の院参道の芭蕉句碑から御廟側へ約30m行った左側にある。
徳島県北部の吉野川沿いを中心として数千基の緑泥片岩製の板碑があり、阿波式板碑(あわしきいたび)と呼ばれている。
当板碑(高さ185cm、幅84cm、厚さ10cm)も、徳島県で作られたものが奥の院まで運ばれて造立された。
康永3年(1344)3月中旬に建てられたもので、碑面には、次のように刻されている。
中央 南無阿弥陀佛
右側 為自身順次往生幷亡妻亡息追善也、奉謝二親三十三廻
左側 恩徳阿州国府住人、康永参秊甲申暮春中旬沙弥覚佛敬白