蟻通神社

蟻通神社は、和歌山県かつらぎ町にある神社である。
祭神は、本殿が八意思兼命(やごろおもいかねのみこと)で、左脇宮が事代主大神、少彦名大神、右脇宮が市杵島姫大神、大国主大神である。
社伝によると、白鳳2年(673年)唐の高宗が、七曲りの穴があいている玉に糸を通せと難題を出したところ、一人の翁が山蟻の腰に糸を結んで玉に入れ、出口に蜂蜜を塗って見事に糸を通した。
翁に名前を問うと、「七曲りにまがれる玉の緒を貫きて蟻通しとは誰か知らずや」と一首を読んで消え去った。
そのため、翁は神人であろうと、この年に神号を蟻通と賜って、志富田(渋田)荘の氏神として祀られたと伝えられている。
神殿前の玉垣内には、巨大な自然石で作られた一基だけの「狛犬」がある。「続紀伊風土記」によると「澁田の荘 蟻通神社の狛犬は牡狛犬一基であって、雌狛犬は四邑川の三重の滝壺にあり」と記載されている。
現在は滝壺を探る由もなく、平成8年の正遷宮の際に、新しく玉獅子を迎えて一対としている。
蟻が通り抜けた因縁によって、小児が狛犬の足下をくぐると、知恵ある子供となり、疫病が軽く治まるといわれている。
JR和歌山線笠田駅下車徒歩30分。参拝者用の駐車場がある。(Y.N)



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