愛宕大権現は、和歌山県橋本市古佐田にある。
愛宕信仰は、愛宕神社の祭神にかかわる火伏せ、防火の信仰である。
根本社は、京都市右京区の愛宕山に鎮座し、伊弉冉尊(いざなみのみこと)、迦俱槌神(かぐつちのかみ)、雷神(いかづちのかみ)ほか数神を祀っている。
愛宕の語源は、「背面」「日隠」の意味を持つ「あて」による(柳田国男「地名の研究」)とも、
母神の伊弉冉尊を焼死させた火神の迦俱槌神が仇子(あたご)であるから(本居宣長「古事記伝」)ともいう。
愛宕信仰では、火伏せの信仰と地蔵信仰との結びつきが認められ、これは、神仏分離以前の愛宕山の本地仏として勝軍地蔵が祀られていたことに由来する。
勝軍地蔵は、戦の守護神として武将などから厚く信仰され、同時に京都愛宕山が平安京を守護する神であったように、境の神として塞(さえ)の神の性格を持っていた。
千日詣でと称して、旧暦6月24日(現7月31日)に参詣すれば、千日分に当たるといわれる。
南海高野線及びJR和歌山線の橋本駅下車、徒歩10分。