竹林院 

竹林院は、奈良県吉野町にある寺院である。
本尊は、不動明王、蔵王権現、役行者である。
寺伝によると、弘仁9年(818年)空海が、大峰入峯の時、一宇を建て椿山寺(ちんさんじ)と号したのが起こりと言われ、のち常楽山日蔵院と称したが、後小松天皇から竹林院の名を賜り、金峯山律寺四院の一つとなった。
天正年間(1572-92)の第23代住職尊祐は、大弓法師と呼ばれ、弓道竹林流の開祖となっている。
明治17年(1874年)廃寺となったが、その後復興して天台宗となり、現在は修験宗の単立寺院である。

群芳園

竹林院には群芳園と呼ばれる庭園がある。
當麻寺中の坊、大和小泉の慈光院とともに大和三庭園の一つに数えられている。
室町時代末に第21代住職 祐尊が大峰山にも竹林院を建て、山上の様子を下院に移して庭園を築造したのが始まりである。
その後、1594年豊臣秀吉の吉野山観桜の時に千利休が桃山風の庭園に修築したが、一説には細川幽斎が改築したものと伝えられている。
庭は池泉回遊式で、枝垂桜「天人の桜」をはじめ、椿、馬酔木などが植えられ、吉野山の自然の景観も取り入れた借景式の庭園としても知られている。
近鉄吉野駅からバスで竹林院前下車、徒歩1分。(Y.N)



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