藤崎弁天は、和歌山県紀の川市藤崎にある。
海抜56mで、紀の川右岸にあり、老松がそびえ、奇観峡立し、風光明媚な場所にある。
丘陵の上には小祠があり、守護神弁財天が祀られている。
以前この社頭に古岳庵(こがくあん)と称した一小庵があり、幕末の頃、琴の名手 僧 古岳上人幽真(こがくしょうにんゆうしん)が居たところである。
上人はこの地の風光を非常に愛し、常々七弦琴(しちげんきん)を弾いて詩歌に合したという。
勤王の儒者 森田節斎とも交友があり、節斎がしばしば当地を訪れていた。
森田節斎の「古岳庵の記」は、藤崎の地を記したものである。
当地はもと王子村池田垣内の所有であったが、明治18年(1885)陸奥宗光に譲り、同家の別荘地となっていた。
その後、大正年間に、伯爵陸奥広吉から王子村に寄付され、現在は紀の川市の管理となっている。
鳥居の東北側には、陸奥伯爵頌徳碑が建立されている。
昭和33年(1958)4月1日に和歌山県の名勝に指定された。
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