御供所   嘗試地蔵

奥の院御供所(ごくしょ)は、和歌山県高野山にある。
弘法大師御廟に奉仕するため、小さな庵を建てたのが始まりといわれる。
現在でも、弘法大師に供える日々の生身供(しょうじんぐ)を御供所で作り、毎日午前6時と午前10時30分の2回、僧侶が御廟に運んでいる。
御供所の北側には嘗試地蔵(あじみじぞう)がある。
この地蔵のもとは、愛漫(あいまん)・愛語(あいご)と呼ばれる弘法大師の食事の世話をした二人の弟子が、御廟橋の傍に「御厨明神(みくりやみょうじん)」として祀られていたものだといわれている。
御供所で調理され櫃に入れられた弘法大師の食事は、維那(ゆいな)と行法師(ぎょうぼうし)と呼ばれる僧侶が、嘗試地蔵前に供えた後に、御廟前の燈籠堂まで運ばれる。
これは、現在も御廟で空海が永遠の禅定に入って後世の人々を見守っているという「弘法大師信仰」に基づくものである。
南海電鉄高野線高野山駅から南海バス「奥の院前」下車、徒歩20分。乗用車の場合は、中の橋の無料駐車場を利用する。



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