俳聖殿は、三重県伊賀市にある。
松尾芭蕉の生誕三百年を記念して昭和17年(1942)に建てられたもので、
下層八角形平面、上層円形平面の木造で、屋根は檜皮葺きである。
外観は、芭蕉の旅姿を建築に表そうとした建立の発意者川崎克氏の着想を、
伊東忠太博士の指導により和風建築としてまとめたものである。
上層の屋根は、芭蕉の笠、その下部が顔を、下層の屋根は蓑と衣を着た姿で、堂は脚部に、廻廊の柱は杖と足を表現する。
堂内には、芭蕉の等身大伊賀焼の座像が安置されている。
平成22年12月24日に建造物として国の重要文化財に指定されている
俳聖殿の東側には芭蕉翁記念館がある。
昭和34年(1959)に神部滿之助氏の寄付により俳聖芭蕉翁を顕彰する事業の一つとして建てられた。
管内の芭蕉文庫には翁の真蹟をはじめ、連歌俳諧に関する資料が保管され、展示室では企画展が開催されている。
伊賀鉄道上野市駅下車徒歩10分。上野公園駐車場を利用する。