本王院

本王院は、和歌山県高野山千手院谷にある真言宗の別格本山である。
本尊は、聖観世音菩薩で、本堂には阿弥陀如来と十一面観音菩薩も祀られている。
開基は、上野阿闍梨宝心僧都(浄蓮)である。
宝心は山城醍醐寺理性院の二代であったが、保元3年(1158)に高野山に来て、蓮華谷の明遍谷に菩提心院を開いた。
得蔵院(徳蔵院)などとも称したが、後に多寶坊本王院と改めた。
常陸国鹿島郡の島崎家、宍戸家と檀契を結び、島崎専衛門、烟田道満、宍戸中務大輔などが帰依した。
慶長4年(1599)には、山城相楽郡の橋本権守知恒が祖父追福のために楠正成護持と伝える不動尊を納めた。
その際、同時に納めた楠庄五郎宛ての楠正成遺書(建武3年(1336)5月20日付)が残されている。
当院は、安政元年(1854年)に五大院と合併している。
奥州宮城石巻の城主葛西の帰依が厚く、葛西坊五大院といわれる。
五大院の本尊薬師如来坐像は国の重要文化財に指定されている。
南海高野線高野山駅からバスで高野警察前下車、徒歩3分。


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