本善寺

本善寺は、奈良県吉野町飯貝(いいがい)にある寺院である。
六雄山(むつおさん)と号し、浄土真宗本願寺派に属し、飯貝御坊と通称される。
本尊は、阿弥陀如来で、奈良春日社の仏師の作と伝えられている。
寺伝によると、文明8年(1476)本願寺8世 蓮如上人によって開創された。
その後、織田信長の命を受けた筒井順慶の攻略に遭い、天正8年(1580)に堂宇は焼失した。
現在の建物は、江戸時代に再建されたものである。

当地は、大きく蛇行を繰り返す吉野川が直流に変わる地点の左岸に立地している。
この附近は古くから吉野川流域の材木の集積地で、真宗教団はこの立地を活かして吉野産の材木をここで筏に組んで和歌山へ向けて流し、そこから海路で大坂へ運ぶ流路を開発した。
これにより吉野の材木が大量に都市に運び出されるようになり、吉野林業の発展に大きく貢献したことから、日本遺産に指定されている。

本堂前の懐桜(おもいのさくら)は、第二代 実孝上人が植えたもので、父の蓮如上人を追懐したと伝えられている。
古木は枯れてその後、根からの芽を育てて、現在に至っている。



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