伊太祁曽神社は、和歌山市にある神社である。
祭神は、五十猛命(いそたけるのみこと)と、妹神大屋津比売命(おおやつひめのみこと)、妹神都麻津比売命(つまつひめのみこと)の三神で、一括して伊太祁曽三神と呼ばれる。
江戸時代の紀伊國名所図会の冒頭には、次のように記されている。
「當國はもと木國(きのくに)といふ。こは神代の昔、---五十猛命---、能く木種を分布(わけほど)し給ふなるが、當國に渡り座(ま)して木に宜しき國なればとて、遂に當國に鎮り座(ま)しき。--伊太祁曽神社是(これ)なり。
延喜式式内名神大社で、現在でも農林、漁業関係者の信仰が篤く、チェーンソー・カービングの作品が飾られている。
また、大国主命が八十神に命を狙われた時、当社に身を寄せ、木の俣をくぐって、難を逃れたことから「いのち神」の信仰が起こり、災難除、厄除の神として知られている。
境内には、いのちの水があり、古事記神話の木の俣くぐりを実体験できる。
毎年1月15日には、魔よけ、厄除けの祭りである卯杖祭(うづえさい)が行われ、4月第1日曜には木祭りが開催される。
また、7月31日に夏祭り「茅輪祭」に併せて、打ち水イベントが行われる。
和歌山電鉄貴志川線伊太祈曽駅下車、徒歩3分。参拝者用の駐車場がある。