岩間山正法寺(岩間寺)

岩間山正法寺(岩間寺)は、滋賀県大津市にある真言宗醍醐派の寺院である。
養老6年(722年)に、泰澄大師が、元正天皇の病気を治した褒美として、寺を建立することになり、霊地を求めて遍歴していたところ、岩間山中で桂の大木から千手陀羅尼を感得した。
自らその木で等身の千手観音を刻み、胎内佛として元正天皇から賜った千手観音を込めたのが、正法寺の始まりといわれる。
現在の本尊(秘仏)は、その元正天皇の念持佛、千手観音立像で、高さ四寸8分(14.5cm)の金銅佛で、通称「汗かき観音」と呼ばれている。
寺伝によると、汗かき観音とは、衆生を救うため、ご本尊が日没とともに毎夜136地獄をかけめぐり、明け方帰った時には、汗びっしょりになっていることに由来する。
また、泰澄大師が伽藍を建立する際、度々雷で堂宇を焼失した。その後泰澄大師が雷神を法力で帰依させたことから、「雷除け観音」とも呼ばれ、毎年4月17日の雷神祭には、多くの参詣客で賑わう。
鎌倉時代以降、後白河法皇、後宇多天皇などが寺を保護し、現在は西国三十三所霊場の第12番札所となっている。
本堂横の芭蕉の池には、「古池や蛙飛び込む水の音」の句碑が建てられている。
貞享3年(1686年)、「野晒紀行」の旅から石山の幻住庵に戻った松尾芭蕉が、その後岩間寺に参籠してこの句の着想を得たと伝えられている。
JR琵琶湖線石山駅から京阪バスで「中千町」下車徒歩50分。毎月17日のみ岩間寺直通バスが運行される。(Y.N)



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