十五社の樟樹(じごせのくすのき)は、和歌山県かつらぎ町大字笠田東(かせだひがし)字拾五社にある。
江戸時代の終わりごろ妙楽寺には、薬師堂、大日堂と15神を祀る十五社明神が鎮座しており、
そのそばにあることから「十五社明神の楠」と呼ばれていた。
その後、明治42年に十五社明神が、宝来山神社に合祀された。
昭和26年に作られた佐藤春夫作詞の笠田小学校校歌では、「大樹の樟よわが庭よ千年の命貴しと---」と詠まれている。
平成3年の環境庁の巨樹、巨木調査によると、幹回り13.4m、樹高20m、枝張り25mで、全国で43番目、近畿では一番大きい樹木とされている。
樹齢600年以上といわれ、昭和33年に和歌山県の天然記念物に指定されている。
支幹が八方に張り、その様が森のように見えることから十五社の森とも呼ばれている。
JR和歌山線笠田駅から徒歩10分。