成福院 魔尼宝塔

成福院 魔尼宝塔は、和歌山県高野山往生院谷にある準別格本山である。
本尊は、大隋求明王木像で、自分の内に秘めている悪い罪障を消滅させ、願い事をかなえてくれる仏といわれている。
紀伊続風土記によると、「藤之坊」とも称し、大永3年(1523年)の火災で全焼した。
天文年間(1532-55)高野山192代検校尭栄重源坊により再興された。
江戸時代は、学侶方に属し、長州清末城主の毛利家、九州肥前唐津城主の寺沢家、対馬領主の宋家、公卿の飛鳥井家などと深いつながりがあった。
魔尼宝塔発願者の上田天瑞(てんずい)前住職は、昭和16年(1941年)に南方仏教修学のためタイに行き、大戦勃発後ビルマに入り悲惨な戦争を体験して、ビルマ僧として修行した。
昭和19年ビルマ国から贈られた釈迦仏像と大蔵経を奉持し奇跡的に生還したのでこれを祀り、ビルマ方面戦没者の霊を慰め、太平洋戦争の犠牲者を供養するため塔の建立を始めた。
昭和33年に建築に着手し、以来26年の歳月を経て、ようやく完成したものである。
その後、日本ビルマ親善のため、、ラ・ネウィン前大統領より釈迦像とビルマ高僧ウ・サンディマウンタ大僧正より大理石獅子が贈られ、美術品などとともに展示されている。
塔地下では、戒壇巡りがあり、真っ暗な回廊を進み、本尊の真下にある錠前に触れることで、仏と縁を結ぶことができる。
昭和55年には、奥の院にビルマ方面戦没者納骨塔が建立された。


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