准胝堂は、和歌山県高野山の壇上伽藍にある。
光孝天皇の御願により、真然大徳が建立したものである。
本尊の准胝観音は、弘法大師が得度の儀式を行う際の本尊として、自ら造立したものと伝えられている。
この観音は、伽藍建立当時食堂に安置されていた。
准胝観音は、准胝仏母、七倶胝仏母とも呼ばれ、准提とも書く。真言系の六観音の一つで、無数の仏を生み出す女性尊であることから、出家得度の本尊として信仰されている。
現在の建物は、明治16年(1883年)に再建されたものである。
南海高野線高野山駅から南海りんかんバスで「金堂前」下車、徒歩5分。中門前の無料駐車場を利用できる。
伽藍准胝堂において、7月1日に准胝堂陀羅尼会が行われる。
この法会は、明算大徳(1021-1106)の時に始められたと伝えられている。
「尊勝陀羅尼(そんしょうだらに)」を唱え、日々の罪過を懺悔する法会である。