南都鏡神社は、奈良市高畑町にある神社である。
社伝によると、遣唐使派遣の祈祷所であった当地に、806年新薬師寺鎮守として創祠された。
祭神は、天照皇大神、藤原広嗣公である。
藤原広嗣公は、大宰府から740年に僧玄ムらを排除しようとして、天皇に上奏文を送ったが、朝廷ではこれを謀反として、広嗣公は討たれた。
その後広嗣公の怨霊があらわれ、唐津市の鏡神社に霊が祭られた。
現在地は、広嗣公の邸宅跡とも伝えられ、新薬師寺復興の際、ここに勧請された。
本殿は、代々春日社社殿を下賜されており、現本殿は1746年に第46次造営の際に、第3殿を賜ったものである。
鏡神社鳥居の東側には、比売神社がある。
古来から、「高貴の姫君の墓」比売塚として伝えられていたところで、
1981年に寺島富郷、キヨコ夫妻から寄進され、十市皇女(といちのひめみこ)が祭神として、祭られている。
近鉄奈良駅から市内循環バス「破石町」下車、徒歩10分。