日本遺産 亀の瀬
亀の瀬地すべり資料室

日本遺産 亀の瀬 亀の瀬地すべり資料室は、大阪府柏原市大字峠にある。
当地は大阪と奈良の府県境にある天然の関所で、古くから「亀の瀬」と呼ばれている。
大和川が奈良盆地から大阪平野を経て大阪湾に流れており、生駒山地と金剛山地に挟まれた渓谷部の北側斜面で、「亀の瀬地すべり」が発生してきた。
亀の瀬の地質は、花崗岩の基岩の上に火山岩や堆積岩が積み重なってできており、その間にある粘土層がすべり面となって、長さ1100m、幅1000m、深度70mの大規模な地すべりが発生していた。
そのため、昭和35年から調査が実施され、昭和37年(1962)から国の直轄事業として、地すべり対策事業が実施されてきた。
亀の瀬地すべり資料室では、災害の歴史、対策工事などについて、わかりやすく展示紹介されている。(見学は事前予約が必要)
2020年に「もう滑らせない!龍田古道の心臓部「亀の瀬」を越えてゆけ」との名称で、日本遺産に認定された。




亀の瀬トンネル内プロジェクションマッピング「日本遺産『龍田古道・亀の瀬』光の旅路」

明治25年(1892)に大阪鉄道亀瀬隧道(亀の瀬トンネル)が完成した。
しかし、昭和6年~7年(1931~2)の地すべりで崩壊してトンネルは放棄された。
地区は水平に30mもすべったために、トンネルの抗口すらも何処に埋まったかわからなくなった。
崩壊から80年後の平成20年(2008)11月に、地すべり対策工事の最終局面で明治期のトンネル部分が偶然発掘され、地域の歴史的財産になるという観点から「旧大阪鉄道亀瀬隧道」として残すこととなった。
偶然発見されたことから「幻のトンネル」と呼ばれている。
この幻のトンネル内の約40メートルの空間に48台のプロジェクターが設置されており、専用のサイトから事前予約をすれば、プロジェクションマッピングが楽しめる。




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