金屋の石仏は、奈良県桜井市にある。
三輪山南麓の弥勒谷にある石英粗面岩製の弥勒石龕仏で、もとは山中にあったといわれている。
「大和志」には、「弥勒石像在弥勒谷高六尺」と記されている。
高さ212cm、幅91cm、厚さ21cmの板石2枚に、各一体ずつ如来の立像が薄肉彫されている。
向かって右は、説法印の釈迦如来(「石板浮彫伝釈迦如来像」)、左は施無畏・与願印の弥勒如来(「石板浮彫伝弥勒如来像」)といわれている。
製作年代については、平安前期説と鎌倉前期説があるが、像容は平安前期の一木造像に通じ、量感が豊かで衣紋も優雅に彫られている。
国の重要文化財に指定されている。
この収蔵庫の床下に、「ミロク谷石棺」と呼ばれる巨石が2基置かれている。
そのうち一基は阿蘇ピンク石製の家形石棺の蓋石で外面には4つの縄かけ突起があり、5世紀中頃のものと言われている。
JR桜井線三輪駅下車、徒歩15分。
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