観世音寺

観世音寺は、福岡県大宰府市にある天台宗の寺院で、昭和45年に国の史跡に指定されている。
清水山(せんすいざん)普門院と号する。
大宰府政庁の東に接して建てられた観世音寺は大宰府の庇護のもと九州の寺院の中心となり「府の大寺(たいじ)」と呼ばれた。
斉明天皇7年(661年)百済救援のために九州の朝倉橘広庭宮(ひろにわのみや)に滞在していた斉明天皇が死去したため、中大兄皇子(天智天皇)が、母の菩提を弔うために創建した。
その後工事は進まなかったが、養老7年(723年)に萬誓(まんぜい)笠麻呂によって造営され、天平17年(745年)法相宗の第4伝玄昉僧正が工事を監督し、天平18年(746年)に落慶法要が執り行われた。
天平宝字5年(761年)には僧尼に戒を授ける戒壇を設置し、奈良の東大寺、下野の薬師寺と並んで日本三戒壇の一つに数えられている。
かつては七堂伽藍を備え、500町歩の寺領を有したが、火災で諸堂を喪失し寺勢は衰えた。
現在の講堂、金堂は元禄元年(1688年)に黒田藩主によって再建されたものである。
日本最古といわれる梵鐘(国宝)は、白鳳期に糟屋郡多々良で鋳造されたもので、菅原道真の詩にも詠われている。
宝蔵には平安時代の復興以降に造立された仏像が多く残されており、十一面観音像、馬頭観音像、不空羂索観音像は、5m以上の高さのものである。


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