辛國神社は、大阪府藤井寺市にある延喜式式内社の神社である。
祭神は、饒速日命(にぎはやひのみこと)、天児屋根命(あめのこやねのみこと)、素戔嗚命(すさのおのみこと)の三神である。
日本書紀に「雄略天皇十三年春三月、餌香長野邑(えがながぬむら)を物部目大連に賜う」とあり、約1500年前にこの地方を治めることになった物部氏が、饒速日命を祀り神社を創設したのが始まりである。
社名の由来は、諸説あるが、物部氏の没後、渡来系氏族の辛國氏が祭祀をつとめ、辛國神社と称するようになった。
その後室町時代に、河内の守護職であった畠山基国が社領二百石を寄進して奈良春日大社から天児屋根命を勧請合祀し、明治41年には、近くの長野神社の祭神素戔嗚命を合祀して現在に至っている。
美しい参道は「大阪みどりの百選」に選ばれており、毎年10月17日の例祭では多くの人々で賑わう。
近鉄南大阪線藤井寺駅下車徒歩2分、境内に参拝者用駐車場がある。(Y.N)