狩場明神矢根研石は、和歌山県かつらぎ町にある史蹟である。
狩場明神は、丹生都比売神社の祭神で、二匹の犬とともに空海を高野山に案内したといわれている。
狩場明神は、現在のかつらぎ町大字宮本辺りを根據として、四方に遊猟し、この地で矢の根を研いだといわれる。
紀伊続風土記の高野山の項に、次のように記されている。
「八幡の森又は御社の森は教良寺村の南に在り 内に狩場明神矢根研石と云あり
方一尺許りにて矢の根を研ぎたるやうの跡あり」
この石は、昭和57年9月県道新設の工事で掘り出され、昭和59年1月に現在地に移された。
昔からの言い伝えでは、婦人がこの石に触れると安産の霊験があるといわれる。
JR和歌山線妙寺駅下車、徒歩30分。