傘堂

傘堂は、奈良県葛城市にある建築遺構である。
真柱一本で宝形造木瓦葺の屋根を支える独特の形姿から、傘堂と呼ばれている。
屋根の上には、瓦製の宝珠露盤が載せられており、かつて真柱東側上部には、阿弥陀仏を納置し、北側軒下には梵鐘が吊り下げられていた。
現在、阿弥陀仏は石光寺に保管され、また新在家の明円寺にある鐘は、この堂に吊るしてあったと言われている。
この建物は、延宝2年(1674年)に、郡奉行を務めていた吉弘統家(よしひろのりいえ)が、主君である郡山藩主本多政勝の菩提を弔うために「影堂(えいどう)」「位牌堂」として建立したものである。
梵鐘には、「恋王の私情に勝えず」「一恩永伝」等の言葉が刻み込まれている。
傘堂は、統家らが開いた大池により益を蒙った付近の三大字(新在家、今在家、染野)の人々に守り続けられ、現在も9月初旬に大池(傘堂)の施餓鬼が行われている。
また、真柱の周囲を身体を接しながら巡り安楽往生を願う風習もある。
奈良県指定の有形民俗文化財である。
近鉄南大阪線当麻寺駅下車、徒歩25分。



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