橿原神宮は、奈良県橿原市久米町にある。
祭神は、第一代天皇 神武天皇と、媛蹈鞴五十鈴媛(ひめたたらいすずひめ)皇后である。
神武天皇は、古くは神日本磐余彦火火出見天皇(かむやまといわれひこほほでみのすめらみこと)と呼ばれた。
天照大神(あまてらすおおかみ)は、葦原中つ国(地上界)を自身の子孫が永遠に治めるべき国であり、高天原と同じく平和で豊かな土地にするため、孫である瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を中つ国の日向高千穂に降らせた。
神武天皇は、この瓊瓊杵尊から数えて四代目に当たり、兄宮達と高千穂宮で政治を行っていたが、その後東遷の旅に出て大和に入り、三輪山に坐(いま)す大物主神(おおものぬしのかみ)の娘 媛蹈鞴五十鈴媛命を妃として当地で即位したと伝えられる。
明治21年(1888)畝傍山南東の宮跡の考証がなされ、明治22年5月に民間有志から橿原宮跡に神社創建の請願が政府に提出され許可された。
明治天皇は、旧京都御所の内侍所(ないしどころ)を本殿、神嘉殿(しんかでん)を拝殿として献進し、明治23年(1890)4月2日に橿原神宮が創建され、官幣大社とされた。
本殿と文華殿(柳本藩旧織田家形は、国の重要文化財に指定されている。
約53万㎡に及ぶ宮域は、昭和15年(1940)の皇紀2600年奉祝記念事業として国民の勤労奉仕で拡張整備されたもので、約7万6千本の樹木が植栽され、そのうち2万2千本余りは、全国から寄せられた献木である。
例祭(紀元祭)は、2月11日の建国記念日に行われる。神武天皇が崩御した4月3日に行われる春季大祭(神武天皇祭)は、一般に「神武さん」と呼ばれて各種の神賑(かんにぎわい)行事が行われる。
外拝殿北東には皇后陛下御歌碑がある。
平成28年4月3日の神武天皇二千六百年祭にあたり、当時の天皇皇后陛下が参拝した際、美智子皇后が詠んだ次の歌が刻されている。
「遠つ世の 風ひそかにも 聴くごとく
樫の葉そよぐ 参道を行く」
森林遊苑には、民俗学者、国語学者、歌人 折口信夫(釈迢空(しゃくちょうくう))の歌碑があり、次のように刻されている。
「畝傍山 かしの尾のへに 居る鳥の
鳴きすむ聞けば 遠代なるらし」
近鉄橿原神宮前駅下車徒歩10分。参拝者用の有料駐車場がある。
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