金熊寺は、大阪府泉南市にある真言宗御室派の寺院である。
一乗山と号し、本尊は如意輪観音である。寺伝によると、役小角が開創したという。
役行者は、夢告によって土中から六寸の金銅像を得て、自らも四寸の本尊木像を刻して、三間四面の堂を建立して安置したと記されている。
寺名は、役行者が当寺鎮守として金峯・熊野の両神(権現)を勧請したことにちなんでつけられた。
天正13年(1585年)、羽柴秀吉の紀州攻めで焼失したが、その後再建され、寛文5年(1665年)岸和田藩主岡部氏から山林と新田を寄進された。
元禄年間には、鎮守社をはじめ、薬師堂、観音堂、地蔵堂、神主屋敷などを有していたが、現在は塔頭観音院のみが残り、金熊寺の寺跡を継いでいる。
裏山には、金熊寺梅林があり、観梅の季節には多くの人が訪れる。
JR阪和線和泉砂川駅から泉南市コミュニティバス「金熊寺」下車徒歩5分。参拝者用の駐車場がある。