高山寺貝塚

高山寺貝塚は、和歌山県田辺市糸田にある縄文時代早期(約9300年前)の貝塚遺跡で、国史跡に指定されている。
高山寺境内は、海抜約30mの半島状の台地の先端部にあり、南、北、西の3ヶ所で遺跡が発見され、発見された順に第1号貝塚、第2号貝塚、第3号貝塚と呼ばれている。
第1号貝塚は、昭和13年(1938年)に墓地の拡張工事中に発見され、浦宏らが調査した。
南の1号貝塚には、「高山寺の貝塚」の石柱が立っている。
貝塚は、約1メートルの厚さで残され、ハイガイ、ヒメアガイ、カキなどの海産貝のほか、オキシジミが含まれている。
土器の形状は、尖底、円錐形で、文様は楕円文を主体に格子文、山形文をまじえた押型文である。
口縁部の内側に溝状の斜行文を施す例は、楕円文とともに特徴的で、「高山寺式土器」と呼ばれている。


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