沓掛の古戦場

沓掛の古戦場は、和歌山県橋本市柱本にある。
沓掛という地名は各地にあるが、旧な坂道にさしかかる前に、履物(沓)を新しいものに換えたり、馬を休める地点であることから名付けられた。
地方によれば、古い沓を松の枝にぶら下げたりして、山の神にそなえて旅の安全を祈るという風習もあった。
沓掛の古戦場については、昭和8年12月に刊行された紀見村郷土誌には、次のように記されている。
  今を去る約六十年前頃、沓掛にて両軍相戦いし事あり。敵味方何れの兵なるかは判明せざれども当時の模様を実地見耳せる植木きくの老人の話によれば、
  旧正薮入りのころ紀見峠を経て南進する一隊及び之を迎え討つべく大和方面より来北せし一軍、沓掛 にて未明より戦を開始せり。
  この戦に北軍敗走し、大将小笠原なる者討たれ、富田林にてさらし首になる。
  その時の両軍死者約三十余名、その亡骸悉く御山の道の辺に葬れり。
  思うに鳥羽伏見の戦いの敗残兵が逃げ落ちし時のことか。
古戦場の約100m下には、阿弥陀如来を祀るお堂が建てられている。
南海高野線紀見峠駅下車、徒歩20分。



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