旧橋本本陣 池永(洋三)家住宅は和歌山県橋本市橋本2丁目にある。
平成10年に国登録有形文化財に指定された。
国道24号線の南側に接し、紀ノ川との間に建てられている。
国道に接して主屋、表門を挟んで西側に土蔵、その南側に中庭をおいて、紀ノ川を眼下に見下ろす離座敷が配されている。
主屋は入母屋造本瓦葺つし2階建の建物で、大棟鬼瓦銘から宝暦2年(1752)の建築と推定されている。
1階玄関西側に格子、2階には虫籠窓が入る重厚な建物である。
離座敷は襖の木箱銘から享和3年(1803)の建築と推定され、文化2年(1805)には紀伊藩八代藩主徳川重倫が宿泊した。
弘化3年(1846)2月1日久野丹波守が田丸帰国の際に本陣を務め、離座敷を利用したという。
土地区画整理事業が実施され、曳家工法で当初の位置から南に約6m移転した。