旧南丘家住宅

旧南丘家住宅は、和歌山県紀の川市にある。
主屋(江戸末期84㎡)と離れ・蔵(明治大正期50㎡)の2棟の建物で構成され、主屋は紀の川市の指定文化財となっている。
元禄8年(1695)の「粉河寺境内絵図写」には餌差(えさし)(鷹狩の餌調達役の役人)長屋が描かれており、周辺には御鷹部屋や御鷹匠屋敷も存在していた。
「南紀徳川史 巻之七十四」の「御手帳御家中姓名録」(安政6年~文久2年)には、「粉川住砂の丸塒(ねぐら)附同心」と「粉川住餌差」の氏名が記されている。
これらの役人は、紀州藩の鷹狩りに関する職制として和歌山城下以外では粉河だけに配置された。
このように、旧南丘家住宅は、粉河が藩主の鷹狩りの拠点であったことを示す貴重な建造物である。
内部見学を希望する場合は、5日前までに紀の川市生涯学習課に連絡する。



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