旧中筋家住宅

旧中筋家住宅は、和歌山市禰宜148番地にある。
約2200平方メートルの敷地に、主屋、表門、御成門、長屋蔵などが建っている。
中筋家は、天正13年(1585)羽柴秀吉による根来攻めを逃れ、根来から当地に移ってきた文貞坊(ぶんていぼう)に始まる。
貞享4年(1687)4代良政が禰宜村の庄屋となり、寛延3年(1750)5代良重が和佐組の大庄屋となった。
大庄屋は、藩から名字や刀の所持が許され、地域の戸籍管理や年貢の徴収、司法などを担っていた。
現在の主屋が建てられたのは、8代 良秘(よしやす)の時代で、嘉永5年(1852)に建築された。
その後、10代 良恭(よしやす)のときに現在の屋敷構えが整った。
主屋は、三階の望山楼を備えた大庄屋にふさわしい屋敷構えで、付属の門、蔵を含めて紀ノ川流域随一の大規模民家となっている。
大広間には、紀州藩のお抱え絵師 野際白雪筆の掛け軸が飾られている。
昭和49年(1974)には、国の重要文化財に指定された。
旧中筋家住宅は、戦後 楫本重一(かじもとしげかず)氏の所有となり、維持管理されてきたが、その後、和歌山市が管理団体となっている。
平成12年(2000)から約10年をかけて保存修理事業を行い、平成22年(2010)から一般公開されており、3月から11月の土、日曜、祝日に内部の見学ができる。
JR和歌山線千旦駅下車、徒歩20分。約300m南に来訪者用の無料駐車場がある。駐車場から旧中筋家住宅までは、熊野古道経由で歩くことができる。



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