三谷坂

三谷坂は、和歌山県かつらぎ町にある高野参詣道で、国史跡に指定されている。
三谷坂の総延長は4.7kmで、丹生酒殿神社から丹生都比売神社を経て、高野山町石道に合流し、高野山へ至る参詣道である。
この道は、古くから丹生酒殿神社のところに住まいした丹生都比売神社惣神主(宮司)が通ったと伝わり、皇族や勅使にも利用されたことがわかっている。
道が良く、水はけも良いことから、平安時代に覚法法親王(白河天皇の第4皇子)によく利用されていたことも文献に記されている。
大正時代に丹生都比売神社が県社から官幣大社に昇格した際には、それを伝える勅使が通ったところから、勅使坂とも呼ばれている。
三谷坂周辺には、宮滝、鋒立て岩など丹生都比売に縁のある自然景観のほか、笠石、頬切地蔵といった中世に遡る石造物が残されている。
三谷坂は、平成28年(2016年)10月「紀伊山地の霊場と参詣道」として、世界遺産に登録された。
JR和歌山線妙寺駅下車、徒歩25分。



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