屯倉神社 

屯倉神社(みやけじんじゃ)は、大阪府松原市にある神社である。
開運松原六社参りの一つ。平安時代前半の天慶5年(942年)8月18日、菅原道真を祭神として創始されたと伝える。
他に須佐之男命(すさのおのみこと)、品陀別命(ほんだわけのみこと応神天皇)も祀られている。

この地は、古墳時代天皇家の直轄とされた依羅(依綱)屯倉の旧跡と伝え、屯倉(三宅)の名もこれによる。
道真を祀る以前は、土師氏(のちに菅原氏に改姓)の祖神である天穂日命を祀る穂日の社があった。
旧社殿は、寛政4年(1792年)に建てられていたが、現社殿は昭和63年(1988年)に氏子の寄付で造営された。
本殿には、等身大の菅原道真坐像が安置され、挿首形式の頭部は南北朝時代のものである。
近世に後補された胎内には、元和8(1622)に書かれた丹生講式や柿経の法華経8巻、舎利2粒が納められていた。
また、近世初頭の近衛信尋(のぶひろ)自画賛の渡唐天神像、後陽成天皇宸筆の菅原道真画像、近衛基煕の「南無天満大自在天神」名号など道真に関わる伝承品も多い。
拝殿前には、穂日の社時代、道真は九州に左遷の折、同社に立ち寄り座したという石が残る。
「神形石」と呼ばれ、妻屋氏が、文久
2年(1862年)に標石を建立している。
他にも、南北朝時代の阿弥陀三尊画像や弘法大師像、江戸時代に皇室で用いられていた草履「おめぶと」などがある。
西方寺に移されている平安時代後期の十一面観音像は、同社の神宮寺であった梅松院(現社務所の地)の本尊であった。
本殿北側には、同じく三宅「西の口」に鎮座した延喜式内社の酒屋神社を合祀(明治40年(1907年))している。
酒屋神社の祭神は、中臣酒屋連の祖神である津速魂命を祀っている。
例祭は、10月1日で夏祭りが7月25日に行われる。境内の枝垂れ梅が有名。
近鉄南大阪線河内松原駅から徒歩21分。



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