小栗判官車塚

小栗判官車塚は、和歌山県田辺市本宮町にある史跡である。
目、耳、口もきけず、手足も不自由な小栗判官を乗せた土車(土を運んだ木車)が、鎌倉街道、東海道、南海道、小栗街道を照手姫とともに難渋な長旅を続け、湯ノ峰温泉にたどり着いた。
二人は、霊泉に浴しながら熊野権現に身の快方を願って一心に祈りを続け、熊野権現の加護と薬湯の効があって回復し、この地に車を埋めたと伝承されている。
永和2年(1376年)銘の板碑が建てられている。
土車には、次のように記され、村人は一遍上人の徳を偲んで村境まで引いたと伝えられる。
「一引けば千僧供養、二引けば萬僧供養 南無阿弥陀仏 一遍」
JR紀勢本線新宮駅からバスで「湯の峰温泉」下車、徒歩15分。(Y.N)



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