おしょぶ池

おしょぶ池は、和歌山県九度山町の勝利寺東側にある。
この池については、次のような伝説が残されている。
江戸時代、慈尊院村におしょぶという手先の器用な優しい娘が住んでいた。
おしょぶは、毎日お針の稽古に通って、着物や帯などを縫うのを楽しみにしていたが、家が貧しく他の娘のようにきれいな布を買ってもらうことができなかった。
そのようなある日、彼女は勝利寺へお針の稽古に行く途中、この池の中にぴかぴかと光る美しい布があるのを見つけ、それが欲しくてたまらなくなり池に入っていった。
すると、突然その布は恐ろしい大蛇に変わって、おしょぶを咥えて池の中に消えたという。
その後、「おしょぶ恋しや勝利寺の池に 帯が欲しさに身を投げた」というわらべうたが歌われるようになった。
また、村人たちは、霊を慰めるため、針供養をしたという。
今でも、この池に針を投げると、裁縫が上手になると言い伝えられている。



TOP PAGE  観光カレンダー
TOP PAGE  观光最佳时期(旅游日历)