相賀八幡神社は、和歌山県橋本市胡麻生(ごもう)にある神社である。
かつての相賀北庄(現在の橋本市中央部、紀ノ川北部)のうち、橋本・古佐田・妻から紀見峠までを氏子圏とする総氏神で、「ごもうの八幡さん」として親しまれている。
祭神は、誉田別尊(ほむたわけのみこと)、足仲彦尊(たらしなかつひこのみこと)、気長足姫尊(おきながたらひめのみこと)である。
「紀伊国神名帳」の天手力雄気長足魂住吉神に比定され、古くは、住吉大社の神々を祀っていた。
9世紀頃に、この地の豪族 坂上氏が石清水八幡宮から八幡神を勧請して合祀したといわれている。
「紀伊續風土記」には「(伊都)郡中の古詞五社の一つであり、村中十一ケ村の氏神なり---、即ち此れ八幡宮なるべし---(相賀)庄中の大社なり」と記されている。
天正9年(1581年)の春、織田信長の高野山攻めの後、高野山衆徒の反撃の際に当社も焼き討ち遭って焼失した。
天正14年(1586年)在地武士の牲川海部が再興造営したと伝えられている。
天正21年(1366年)刻銘の鳥居板額が残されている。
古くは、旧暦8月15日に八幡宮放生会が行われ、村々から山車が出された。
現在は、10月第2土曜に宵宮、翌日曜日に秋まつり(本宮)が行われ、屋形船をかたどった舟楽車などが参加する。
南海高野線御幸辻駅下車、徒歩20分。(Y.N)