往生院六万寺

岩滝山往生院六万寺は、大阪府東大阪市にある。
天平17年(745)行基は、枚岡の地に六万寺を創建し、聖武天皇は封戸、寺田を寄進して勅願所とした。
往生院はその一坊で、貞和4年(1348)楠木正行が本寺に陣し、高師直の兵火にかかった。
そののち寺跡に一庵が建っていたのを、承応3年(1654)に鷹司信房が再興して、浄土宗鎮西義の欣誉浄泉を開山とし、江戸幕府に要請して寺領百石と定めて、本堂に和田正玄と楠木正成、正行の位牌を安置した。

この地は、南北朝時代の四条畷の合戦が始まった所といわれ、南朝方の楠木正行が往生院に本陣を置いたことから、山門前に「楠木正行公四條縄手合戦本陣跡」の石碑が建てられている。
正平3年(1348)1月5日、高師直ら北朝軍と激しい交戦となり、不意を突かれた楠木正行ら兄弟は自刃した。
黙庵(もくあん)禅師が、自刃した正行の胴を当地に埋めたと伝えられ、入口石段の左囲い内に、楠木正行墓と呼ばれる五輪塔と一族の供養碑がある。(見学は事前予約が必要)
石塔は江戸時代のもので、後に供養塔として建てられたと考えられている。

寺には、平安時代の作という木造阿弥陀如来坐像及両脇侍立像、木造阿弥陀如来坐像、木造十一面観音立像(いずれも大阪府文化財)のほか、5世紀の鋲留眉庇付冑、三角板鋲留短甲がある。
近鉄奈良線瓢箪山駅からバスで下六万寺1丁目下車、徒歩25分。



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