蓮華定院

蓮華定院は、和歌山県高野町一心谷にある真言宗の別格本山である。
本尊は、阿弥陀如来(仏工春日作)である。
行勝上人(1130-1217)が、晩年念仏三昧修行に入った奥坊念仏院がはじまりといわれ、建久年間(1190-99)に建立された。
真田昌幸、幸村親子が、関ケ原の戦いに敗れて蟄居を命じられ、最初に身を寄せた場所である。
院内の至る所に、真田氏の旗印六文銭があしらわれている。
その後、妻子との生活が許されたため、当時女人禁制であった高野山から寺領の九度山に移った。
当院には、室町後期から近世末に至る約150通の文書が伝わる。
多くは宿坊証文で、信濃伴野庄の伴野氏、同真田郷の真田昌幸などの文書があり、近世末まで信濃の諸地域の宿坊となっていた。
またキリシタン大名として知られる有馬晴信や浅野幸長の書状なども残されている。
寺宝の藤原国広作の剣は、応其上人(1536-1608)が作らせて蓮華定院に寄進したもので、国の重要文化財に指定されている。
真田幸村自筆書状(焼酎の文1巻、天野詣りことわり状2通)は、幸村が九度山に閑居していた時の書状で、和歌山県の文化財に指定されている。
南海高野山ケーブル高野山駅からバスで「一心口」下車、徒歩1分。



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