親王院は、和歌山県高野山の本中院谷にある真言宗の別格本山である。
本尊は不動明王坐像で、入唐八家の一人智証大師円珍の作として知られ、国の重要文化財となっている。
開基は、弘法大師十大弟子のひとりである真如親王である。
真如親王は、平城天皇の第三皇子 高岳(たかおか)親王で、弘法大師空海が入定した後、求法のため唐に渡り、天竺をめざしたが、旅の途中で猛虎に襲われて亡くなったと伝えられている。
約350年前に建てられた本堂には、白鳳時代の金銅阿閦如来立像、平安時代の木造兜跋毘沙門天立像などの重要文化財を蔵している。
令和3年(2021)10月15日から25日までの11日間、真如法親王御影が一般に開帳され、期間中は、午前と午後の二座、真如親王特別護摩が修法された。
また講談師 伊藤貴臣氏の講談風詠み語り「高岳親王伝説~真如と虎」が実施された。→ 痴山臣蔵
南海高野線高野山駅からバスで金剛峯寺前下車、徒歩5分。