獅子岩(獅子巖)は、三重県熊野市の七里御浜の北端にある。
上部は、石英粗面岩、下部は凝灰岩からなる高さ25m周囲約210mの巨岩で、獅子が熊野灘の荒波に向かって口を開けて吠える姿に見えることから、獅子岩の名で呼ばれている。
また、南側の吽の岩(雌岩)に対して、阿の岩(雄岩)といわれ、総称して阿吽の岩とも呼ばれている。これは奥にある大馬神社の狛犬にたとえられているからである。このため、大馬神社では、狛犬を置かない習わしとなっている。
地盤の隆起と海蝕現象が生み出した奇観で、国の天然記念物、名勝に指定されている。2004年には、「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録された。
JR紀勢本線熊野市駅から徒歩10分。国道42号線沿いに展望ポイントがある。(Y.N)