聖護院は、京都市左京区聖護院中町にある天台宗系の単立寺院で、本山修験宗の総本山である。
もと天台宗寺門派の大本山で、円満院、実相院とともに天台三門跡の一つである。
本尊は不動明王である。
智証大師円珍の開創と伝えられ、はじめ常光院と称した。
平安時代の寛治4年(1090)に、白河上皇が紀州の熊野三山を参詣する際、修験者(山伏)として有名であった増誉(ぞうよ)大僧正(1032-1116)が先達をつとめた功績により、上皇の勅願で中興し、聖体護持の意味から聖護院と寺名を改めた。
修験道は、日本古来の山岳信仰と、仏教の密教、道教などが結び付いて平安末期に成立した宗教で、役小角(役行者神変大菩薩)を開祖とする。
増誉大僧正のあと、4代目の門主に後白河天皇の皇子 静恵法親王(じょうえほっしんのう)がなってからは宮門跡となり、以降歴代親王が継承し、園城寺(おんじょうじ)長吏、熊野三山別当職を兼ねるようになった。
応仁の乱をはじめ、度重なる火災に逢い、谷地を転々とした後、延宝4年(1676)後水尾天皇の皇子、道寛法親王の時に再興されたのが現在の主な建物で、書院(重要文化財)は京都御所の御殿を移したものである。
天明8年(1788)と安政元年(1854)の御所炎上に際し、光格天皇と孝明天皇が一時、仮皇居として使用したため、昭和11年に「聖護院旧仮皇居」として、国の史跡に指定されている。
京都市バス熊野神社前下車、徒歩5分。
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