万年山相国寺は、京都市上京区にある臨済宗相国寺派の大本山である。
末寺には、金閣時、銀閣寺などを有する。
当寺は詳しくは、相国承天禅寺(しょうこくじょうてんぜんじ)といい、本尊は釈迦如来を祀っている。
足利三代将軍義満が、後小松天皇の勅命を受けて創建した寺で、弘和3年(1383)10月に起工し、明徳3年(1392)に完成した。
足利義満は、鹿苑院の春屋妙葩(しゅんおくみょうは)(普明禅師)を開山として講じたが、春屋はこれを固辞し、
亡師夢窓疎石を開山として、みずからは第二世となった。
至徳3年(1386)、義満は五山の座位を定め、相国寺は第二位に置かれ、後に多数の学僧が輩出して、五山文学の中心となった。
七重塔は、明徳4年(1393)に立柱されたが、翌年炎上し、直ちに再建されて高さ360尺(108m)の七重大塔として1399年に完成した。
しかし、1403年に落雷のため炎上し、その後再建されなかった。その跡が伽藍東方の塔之段町である。
慶長10年(1605)豊臣秀頼により、応仁の乱で焼失した、法堂(無畏堂)が再建された。
桃山時代の禅宗仏堂の代表作で、わが国で現存する法堂の中では、最古のもので国の重要文化財に指定されている。
天井の蟠龍図は、狩野光信筆と伝えられ、特定の場所で手を打つと反響するため、「鳴き龍」と呼ばれる。
方丈は法堂の北側に建ち、表方丈、裏方丈を合わせて六間168畳の大建築で、前庭には禅院式枯山水庭園がある。
原在中などの襖絵や御所参内用の駕籠が展示されている。
法堂西側には、後水尾天皇歯髪塚がある。
浴室は宣明と呼ばれ、1400年頃創建されたといわれる、現在の建物は慶長元年(1596)に再建されたものである。
蒸気浴をしながら、ひしゃくで湯を取り、身体に注ぐ掛け湯式の入浴法をあわせて行う入浴法である。
京都市営地下鉄今出川駅下車、徒歩10分。