勝鬘院

勝鬘院は、大阪市天王寺区夕陽丘町にある和宗の寺院である。
四天王寺の別院で、聖徳太子が建立した四天王寺施薬院の後身であるといわれている。
勝鬘院の名は、聖徳太子がこの地で勝鬘経を講じたことに由来し、その後、金堂に愛染明王が本尊として安置されたことから、大阪では「愛染さん」の愛称で知られている。
愛染明王は、縁結びの神として知られ、境内にある「愛染かつらの木」は縁結びの霊木として有名で、映画「愛染かつら」の舞台にもなった。
現在の多宝塔は、1576年織田信長に兵火で焼かれたのち、1597年に豊臣秀吉によって戦勝祈願のために再建された。
高さ22メートル、本瓦葺きで桃山時代の特徴をよく伝える大阪市内最古の木造建築物で、国の重要文化財に指定されている。
塔の内部には、大日大勝金剛尊が祀られ、勝利開運の本尊として信仰が厚く、毎年愛染まつりに開扉される。
毎年6月30日から7月2日まで、愛染まつりが開催される。宝恵駕籠に浴衣姿の「愛染娘」を乗せ、「愛染さんじゃ、ほえかご」の掛け声で町を練り歩く姿が見られる。
大阪市営地下鉄谷町線四天王寺前夕陽丘駅下車、徒歩2分。(Y.N)



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