福祥寺(須磨寺)

福祥寺(須磨寺)は、兵庫県神戸市須磨区にある真言宗の大本山である。
正式には、上野山福祥寺(じょうやさんふくしょうじ)というが、風光と史跡の地「須磨」を代表する寺として、古くから「須磨寺」の通称で呼ばれている。
開創は、平安初期の仁和2年(886年)、光孝天皇の勅命を受けた聞鏡(もんきょう)上人が、上野の地に七堂伽藍を建立し、50年ほど前に漁師が和田岬で引き揚げた聖観世音菩薩を本尊として祀ったことにはじまる。
源平ゆかりの寺としてよく知られており、本堂南には、平敦盛と熊谷直実の一騎打ちの姿が再現された源平の庭がある。
境内にはほかに、弁慶の鐘、義経腰掛松、敦盛首塚などの史跡、伝承地があり、宝物館には平敦盛遺愛の「青葉の笛」等が展示されている。
当寺所蔵の宮殿(くうでん)(仏像を安置する御殿)と仏壇は、下層が唐様、上層が和様の折衷様でほかに類例の少ない遺様で、国の重要文化財に指定されている。
山陽電鉄須磨寺駅下車、徒歩5分。参拝者用の駐車場がある。


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