渉成園(枳殻邸)

渉成園は、京都市下京区にある真宗本廟(東本願寺)の庭園(飛地境内地)である。
この土地は、第十三代宣如上人が三代将軍徳川家光から寄進を受け、承応2年(1653)に自らの隠居所とし、中国の詩人陶淵明の「帰去来辞」の一節をとって「渉成園」と名付けたのがはじまりである。
周囲に枳殻(からたち)が植えてあったことから枳殻邸(きこくてい)とも呼ばれている。
池泉回遊式庭園で、石川丈山の作庭と伝えられている。
嵯峨天皇の皇子左大臣源融が奥州塩釜の風景を偲んで難波から海水を運ばせた六条河原院苑池の趣向を取り入れている。
江戸時代に二度にわたる大火で建物は焼失したが、明治初期に復興され、昭和11年(1936)に国の名勝に指定されている。
JR京都駅から徒歩10分。来園者用の駐車場がある。


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