牛瀧地蔵尊は大阪府大阪狭山市今熊1丁目の西高野街道沿いにある。
三津屋川にかかる「ふれあいばし」と「上三津屋橋」との間にある地蔵堂で、堂内の地蔵は、慶応3年(1867年)半田村の喜助が寄進したものである。
土用の丑の日に、あるいは丑年の丑の日に、この三津屋川で足を洗い、この地蔵にお参りすると「しもやけ」や「あせも」にならず、皮膚病に御利益があると言われ「足の地蔵さん」と呼ばれて信仰されている。
4月の中旬にこの地蔵で牛のツメを切る日(牛瀧講・養生講)があり、牛瀧の祭日は、正月、5月、9月の各5日であった。
これは、牛を祀る牛神信仰によるもので、「牛神」「丑神」「牛瀧」とも言われている。
信仰対象は、牛頭天王や牛滝山の大威徳明王のような神仏の姿ではなく、牛瀧の名を冠して牛神を祀る祠や堂が残されている。
この付近にあるおわり坂(尾張坂)は、狭山池改修工事に従事した愛知県知多半島出身の土木技術者集団「尾張衆」に因む地名だといわれている。
また、河内木綿などを大阪・堺へ運ぶ荷車におわれながら坂を通り、登り切って「おわり」と一息ついたとの説、高野山から戻ってくるときの最後の難所でこれで「おわり」と名付けられたとの説もある。
南海高野線金剛駅からバスで帝塚山学院大学前下車、徒歩3分。